にきにきにっき

広告をつくる仕事をしている人のちょっとした日常

小説

村上春樹『東京奇譚集』(新潮文庫)所収「ハナレイ・ベイ」

気になった文章をいくつか。 輪郭のあることは何ひとつ考えられない。重みをもつ過去は、どこかにあっけなく消え失せてしまったし、将来はずっと遠い、うす暗いところにあった。どちらの時制も、今の彼女とはほとんどつながりをもっていなかった。 「なんの…

村上春樹『東京奇譚集』(新潮文庫)所収「偶然の旅人」

気になった文章をいくつか。 あえて隠すつもりはないが、あたりかまわず言いふらすようなことでもない 彼はにっこり微笑んで相手の目を見た。そして自分はただ場を和らげるために、罪のない冗談を言っているのだということを示した。彼女もそれを理解して微…

左京区七夕通東入ル

一挙一動が気になる。 近づけたようで、近づけていない。 もう一歩踏み出したいのに、踏み出せない。 恋。 まっさかさまに恋に落ちたら、 みっともないほど心が揺れるのです。左京区七夕通東入ル作者: 瀧羽麻子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/07/23メ…

小説を書きあぐねている人のための小説入門。

書きあぐねている人のための小説入門 (中公文庫)作者: 保坂和志出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2008/11/01メディア: 文庫購入: 25人 クリック: 111回この商品を含むブログ (58件) を見る小説とは何か、について 小説家が書いた本。 僕にはよくわから…